あんの日記

不定期更新

カルロス・ゴーンではない話

8/28から無事B型作業所に復帰して、お休みする事も無く、喧嘩する事も無く、とても順調に通所してます。
ついこの間体験期間が過ぎたので本採用の手続きを市役所でしてきました。
口頭で80個位質問されました。大体は知的、身体、統合失調症の人向けのものなので
発達しかない人は不眠自傷苦手な事やらこだわり等々…2割位かな、ハイって言うの。

 

なかなかにお話を聞くのが上手い職員さんだったので
健忘とか解離が酷いって話題の時にカルロス・ゴーンではない話』をしました。

目が覚めると貴方は突然カルロス・ゴーンになっていた。
カルロス・ゴーンの事は生まれた時から昨日ベッドに入って眠った時まで詳細に知っている。
家族や周りからももちろん貴方はカルロスとして扱われて受け答えに不備はない。
カルロスの仕事も私生活も政治的思想すら全て完璧にカルロスで意識せずともこなせる。
しかし自分の名前すら思い出せないが自分がカルロスでない事を知っている。

「─…そんな毎日です。」で終めると「Σえ?!」ってなる(笑)
もしもの例え話だと思って聞いてたら私の健忘が酷すぎて記憶が曖昧になる日常に繋がる。
この話は色んな人にしてます。
カルロス・ゴーンは『全くの他人』という意味で使ってます。
良い悪いイメージが強いと別の感情が生じるので適度に謎の外国人にしました。

 

面談の時は朝起きると自分の記憶と同期化できてないくらい激しい健忘を起こしている事が多かったのです。
経験上いずれは平気になるとわかってたし今は別の気分ですが。そう言うのを人に説明すると

「解離って症状があってー…なんか自分が自分じゃない感覚?違和感?不快感?」

って言うと「へー」ってわかってくれるし、当の本人もよくわからない風に話すと気軽に流してくれるんですけど
私は「へー」だけじゃなくてもう少しこの不思議な感覚を他人にも理解して欲しかったんです。
だからこの話を考えて皆にカルロス・ゴーンではない状態』を空想してもらおうと思ったんです。
意外と「不思議ですねぇ…」「それは生活が大変じゃないですか?」と感想が返ってきて嬉しい(*^^*)

 

さて、それから何日か経って未だに健忘が直らない。
というか、健忘を健忘しているような…何を忘れたのかを忘れて行ってます。
段々「私はカルロス・ゴーンではない」という部分が薄くなっていく様です。

まさか吸収されるのはカルロスでなく、私…?Σ( ゚д゚)

…考えてみれば私が幽霊みたいに上から見下ろしてる状態なわけだからどっちか無くなるとしたらなの、か…そうか。
理屈では全然納得できる。あらやだ自覚なくなったらスワンプマン。本体死んでなくて同化するから良いけど。
そうか、私はもう消えるんだと思うと…別に怖くはないけどなんか不思議です。
漠然と、あるべき場所に『戻りたい』。自分の体に戻ってちゃんと現実を生きたいと思ってましたし。

遠くない未来にこの願いが叶う。そしたら私は笑ってると思います。
嗚呼、なんかそう考えると居なくなるの悔しいな。
だってなんか現実が嫌で逃げ出した私は本体とほんの少し人格とか違ったから
色んな事がいつもの様に出来ない私はより深く自分の中に潜る事が得意になってたなぁとか
…まぁ、愛着に似たモノがあるのです。
だからさようなら、今の私。肉体の檻から逃亡した主人格。
体は色々死ぬかと思ったよ…ストレスで血圧150まで上がったり不整脈出たり生理不順で常にPMSだったり…。
多分このまま頑張れば、肉体と混ざって生きる糧となったりしてくれるのではないでしょうか。

 

そして私は思い出せない過去を捨ててカルロス・ゴーンになる決意をしました。

(´゚д゚`)?

だって「私はカルロスではない」って確信しかない(しかもどんどん薄くなってる)で生きるより
やや同期出来てないとしてもほぼ100%カルロスの情報を保有しているなら
カルロスとして生きた方が楽なのではないかと思ったのでした。

というかそうなっていく事を止めようもないですし。自然の摂理?でしょう。

つまり解離状態から脱する決意をしたという意味です。


解離は「辛い事から逃げている」状態だから直すには「辛い事」と向き合わないといけないらしいです。
つまりなんか辛い思いをする事が治療になるっぽいです嫌です(^▽^)
でもこの頃は夜一人になると強迫観念が酷くて「何かしないと死んでしまう!!」って真剣に思ってました。
作業所でバザーで売る紐の編み方を習ってたんですよ。
だから毎日朝方まで必死で編んでは作業所に持って行って称賛を浴びるを繰り返しました。
イデアが尽きたので、今度はイラストを描いて持っていくとまた凄い凄いと褒められました。
リアルで褒められることがどれだけ私のモチベーションをあげてくれるかの実験でもありました。
結果はどれだけ褒められても何かを作るのはかなりしんどかったです。
私は手芸も絵も何もしたくないのに「やりたい」とだけ思うのです。
何故ならコレらがカルロスの趣味だからです。カルロスはやりたかったんでしょう。
空想する事以外は私にとって苦痛でしかない。私自身が空想で夢の中の夢なのです。
ソレを現実に引きずり出してるみたいですでに吐きそうだ…。


だから私は
「カルロスになる為には絵を描くしかない」

と思いました。苦行が必要なのです。
私のものではない趣味と技能を駆使してカルロス、基『私』を模倣して私に還るのです。
「どうせただ今そう感じてるだけで明日にはまた何も生まない人間になってるよ」
って思います。そうかもしれない。
でも描いていけばいいって『私』が言ってるから描く

 

 

 

ああ、ウルトラスペシャルどうでも良い事なんですけど。
私、『自分にはまだ可能性が無限にある』って思ってました。
40、50、60歳からでも一門の人物になれるてふんわり信じてました。
技術も能力別にないけど。いつかお金もちの王子様が、落ちてた宝くじが、天職のスカウトが…
まぁ障害も手伝って色々見えてない人だから頭に花咲かせるのが得意なのです🌺

で、その期待は絵を真面目にやらなくていい言い訳十分成り得ました
架空のサクセスストーリーを一個に絞れなかったというか。
フリーターの時が一番花畑きれいだったけど、バイトクビになって拗ねまくってこんな世界と
二度と関わりたくないと思って引きこもってやっと出たら何もなくなって歳だけとってて
あれだけ嫌がってた作業所に通い出してコロナ罹って健忘酷いしカルロス・ゴーンだし
40手前で無職で貯金も無くてもう可能性なんてなんもないんだなって思った。
濾されて、でも絵は上手だと思ったし、手先は器用だったし、コレだけは消えんかったなと思った。

「これ一本でやっていこう」

って言ったら流石に母から鼻で笑われました。
別にコレで食っていこうとかじゃなくて百あったかもしれない可能性の内の一本にしたいって意味です。
お金貰えるわけでもなし、傑作が描ける訳でもない。興味ない、つまらない、面倒、しんどいでしょうけど。
だって私もう人生折り返し地点ですし。
そろそろ、まともに生きてる人達と違って、余りまくってる時間と労力を
イラストって趣味一本に充てても全然足りない位だよなぁ…って思ったのです(´・ω・`)