あんの日記

不定期更新

もう希望しかない

昨日は私の誕生日でしたが、
フォロワーさんから来た「お誕生日おめでとう🎂」通知を見てから

「…Σえっ?!もう27日?(💧゚Д゚)」

ってなる程度に忘れてましたね。
とにかく眠くてね。早く寝ちまいたいって日がずっと続いてて
それだけが望みだったから、何もせず爆睡する誕生日でした。
正直な話、私35歳になった時「アラフォーだー!!」ってかなり慌てたけど
それはもう落ち着いたので36~40まではそこまで気にならないと思う。
「着々と肉体のX-dayに近づいているのだな…」くらいは思うかもw


この間のオンライン女子会でオタクじゃない組と飲んだ時も
私が「もう歳取りたくない~28くらいでいたいんだけど~」ってノリで言ったら
二人とも「私は別に若返りたくはないかなぁ」って言ってたし。
私も28になったからって何が出来るって気もしないからただの軽口だけど
二人にとっては若さはそこまで重要じゃないんだなぁと思った。
だってこの人たち、まだ将来の夢とか普通にあるもん…(-皿-💧)
真面目に生きてる二人は、若くなくてもソレをやる実力があるんだなぁ。
尊敬する偉人とか居ないけど、頑張る友達は尊敬するわ。好きだしな。


私にとって将来
孤独死しない為だけに今から面倒で辛い事を

 やらなければいけないただただ怖い厄介なもの

でしかないんだけど。
消しゴムで消せたらいいのにと思うレベルでヘイトですよ。
嗚呼、誕生日なのに、誕生した事を呪ってしまいそうです(T∀T)
でも毎年成長もしていないのに歳をとることに嫌気がさしてて
「クワッ(💢゚Д゚)誕生日シネェェェ!!」とか言ってたから
別に何も思わなくなったのはまあ良い事なのかもしれない。

 

 

太宰治パンドラの匣を読みたかったんだけど、
活字嫌いなんでYouTubeで朗読を聞きました。結構長め。
結核を患い、療養所で『雲雀』というあだ名を(ここの人は全員)つけられた
希死念慮が消えた主人公(20)の友達に向けた手紙形式の文章なんだけど
清々しい内容と全く鬱々としない展開に…これ太宰?漱石じゃなくて?
って思いました。

太宰と言えば人間失格とか斜陽みたいなどこか悲しい所がある
人間が出て来る話が多いんですけど
短編では結構あっけらかんとした笑えるようなものもあります。
でもここまで長いものは珍しいなぁと思いました。
だって太宰が『パンドラの匣』なんて話を書くとしたら
開けちゃいけない匣を開けるとか開けないとか、人間みんなパンドラだとか
だから嫌なんだ、どうしようもない、残った僅かな希望に縋って生きてます─
みたいなのを想像してたんだけど全然違ったし、普通に面白かったです。


太宰も少し人格障害があったとかないとか。
死んだ人なんで想像の範囲だけど。
まあ人生に一つも面白い事なんてないさっていつも斜に構えているような
破滅型で薬中でもう死にたいって3回も自殺失敗してやっと死ぬような
私より結構ガチな人だったんですけど(^^;)


コレ私だけじゃないと良いんだけど(良いのか?)自殺念慮がずーーっとあって
もう『死にたいのがアイデンティティになってるような人たちは
たまになんだけど、清廉な気持ちになる事があるんです。
ふっと暗雲が晴れて、お釈迦様でも拝めたかのような、清い気持ち。
今までの苦しみが清算され、許されたみたいな感覚。カタルシス
もちろんリセット後は新しい苦しみがどんどん目の前に振ってくるのですが💧


主人公の『雲雀』が「新しい男になる!」と手紙によく書いているけど
私もたまに「新しい自分が始まるのだわ!」と思います。何度も、何度も。
成れはしないとわかっていても、アノ感覚は簡単に人を騙す。勝てない。
まぁそんな時が太宰にも何度もあって、それを書いたのかなと思いました。
(てかこの人結核かなんかでサナトリウムに居たことなかった?)


結局『パンドラの匣』は物語り開始からすでに開いていて、
残ったのは希望だけ。作中の療養所はそういう所だった。
筆者の心も、作中の登場人物たちも清廉とした希望に満ち溢れている。
本当に最初から最後まで清々しいんでキラキラ✨してる様に思えます。
でもやっぱり太宰だな、と思うのは
「この手の希望は生きる苦しみを感じていない者だけが持てる」
と思ってそうなところですね。
昔の肺結核は下手すれば死にますし。


何故死にたがりの主人公や結核の療養所が希望に満ちていたのか。
パンドラの箱を開けて、すべての災い(生老病死)
地上(自分、療養所の外)に飛び出して、あとはもう希望しか残ってない。
そんな場所で起こったそういう人たちの気楽で明るく清らかな日々の話。
(主人公曰く

「戦争が終わってこれからどうなるかわからないんだから暗く考えるより僕は新しい船に乗る」
とかいう建設的な空想みたいな表現が何度もあるけど、なーんか
「人生とか考えなくていいから気楽で良いなぁ」
っていう風に聞こえる💧彼が乗ってるのは多分新時代じゃなくて「神様のボート」かなんか)


そう考えると私はこの話いっそう好きです。
やっぱり太宰だなぁ…と思いました(^_^)
あと私も今は隔離されてる人間だから、俗世間と分断されてる施設って
外とは全く別の雰囲気というか世界になるよねって思った。
でもどうせ入院するなら精神科じゃなくて匣の方が楽しそうだな(笑)
希望だけがある、そんな所で療養したい…

…ていうか太宰が感じて形にしたように、『私達』は行けてるわけですがね。
生きるのが苦行過ぎて悲鳴を上げた脳がストレス軽減するために
適当に創った極楽浄土…が見える所に(苦笑)
太宰頑張ったねー(´・ω・`)

 

まだ読んでない作品が結構あるから、青空文庫とか古本とかで
読んでもいいかもですね。
私は好きなのばかり何度も読む派なので…気が向いたら考えます。

 

 


私は少し疲れているので「神様のボート」に乗りたいです。
人生は自分の意思でなく神様が吹かす風の向きで決まる的な。
江國 香織の『神様のボート』
淡々と繰り返す人生を傍観している中で小さな宝物と過ごす幸せと
綿菓子のような思い出、旅の終わり…。
さらっとした感じの話なので、暑い日などに読むと日差しから逃げて
木陰で一休みしてるような気分になれておススメです📖